大地を拓した女たち 〜満州開拓から近代農業に行き着いて〜 石原 八重子著
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旧満州国地図と文中に出て来る開拓地および避難経路
時代を背負って海を渡った山形の女たち
一 四十二年目の中国訪問
ホテル・長白山賓館での慰霊祭
異国の空にさまよう霊よ!
セピア色の写真を抱いて
観光の陰で人目をしのびながら
かつての満州国首都「長春市」
詫びながら拾う足元の小石
二 農村恐慌と満州移民
「欠食児童」を生んだ恐慌下の農村
自給自足ができない村では
「米のなる木」を知らない?子ども
三十町歩の山持ちでも米代が賄えない
行け!沃土万里の満州へ
バラ色の夢がふつふつと
その日ぐらしの女の選択
三 移民団定着と花嫁招致
屯墾病の治療法
拓務教育で女子を大陸へ誘導
ひろびろとした畑で働けたら大陸花嫁に憧れる
写真見合いで、大陸へ
花婿がいない夫の家で婚礼をあげる
「イエ」のしがらみを逃れ満州へ
指導者のお膳立てで結婚(その一)
指導者のお膳立てで結婚(その二)
女でもお国のために尽くしたくって
四 逞しく大事に生きる
いつ匪賊に襲われるか
勝手が違って冷汗のかきっ通し
集団生活は姑がいる以上に苦しい
うら寂しい満州の冬景色に衝撃をうける
満州の大地に春のよろこび
五 営農基盤建設にかける
大八洲開拓の特殊性
泥レンガの家
男女共勘で自給自足
満州の在来農法と労力不足
現地民を雇って奥様に変身
「共同経営主義」を目指したが……
食糧の強制供出と召集令状が舞い込む
六 夫たちの「根こそぎ動員」そして暗転
舵を失った舟のように
赤ん坊を抱えてとっさの旅支度
あてどなく死線を逃げまどう
一 満州開拓の終えん、一転難民に
辺境に置き去りにされた女たち
それぞれが抱える重い事情を越えて
軍から見捨てられた三十二万人
二 生地獄の三百キロ
避難列車に乗り遅れた!
地元民の宿怨が恐ろしい
夢遊病者の群れのように
こんな所で死んでたまるか!
物売りが物盗りに豹変
幼い命が次々と
夫たちと奇跡の再会、合流
三 生きてさえいれば、きっと日本に帰れる
露天商として生きる
温かい所に行って腹いっぱい食べたいだけ
重病人を背負ってハルビン駅へ通いつめる
小豆ご飯のおにぎりにうれし涙
ソ連兵はおはぎが嫌い?
素っ裸になってしらみ退治
布団の上に寝て人心地つく
方正組と七カ月ぶりに合流
前後の人と紐で体を結び合って
節分の豆をまくように死骸を川に
共同便所の汲み取りで生き抜く
再起に挑む
一 女たちの正念場
引揚船上の誓い
再起の入植地が遂に決まった
婚家で迫られた厳しい選択
やっと流浪の旅に終止符が打てる
舟遊びの中継ぎ場だった菅生沼
寒風の下での幕舎ぐらし
すきっ腹で土方仕事
一食を求めて付近の村を歩き回る
食いたいのはおまえだけじゃない!
二 小さな灯を囲む安らぎのとき
肩寄せ合って心温め合う
うっ積した気持ちを吐き出す
結婚式のご馳走はザリガニを里芋の葉の皿で
シベリア抑留から帰った男たち
自分の知らぬ間に結婚相手が決まる
したたかな女たち
退職金まで開拓組合に拠金する
女たちの再婚
台風下、夫の呼び声に熱い衝撃
新しい生命の誕生相次ぐ
我慢していれば、きっと幸せになれる
互助と競合を紡ぐ
一 九年続けた生活共同体の解体
共用財産をくじ引きで分け合う
干ばつに泣く
夫は出稼ぎで母ちゃん農業、子供たちもがんばった
借金を借金でつなぐ暮らし
女には息抜きの時もない
「開拓!」「開拓!」と馬鹿にされながら
二 いざ!の時は、力になり合う
冠婚葬祭は全戸の参加で
「越流堤」の決壊にショック
月給制度で、集団で生き残る
三 押し寄せる農業近代化と都市化
牛飼いから近代化農業へ
赤土から養生した土地が住宅団地に
大型農業機械が入ってから、仕事が楽になった
気がつけば穏やかな暮らしに行き着いて
伝えたい技と心
四 新しい風が吹く大八洲
自分の意志で選んだ結婚
農業近代化と互助の先行きは
育ちゆく若い芽
大八洲開拓略年表
引用・参考文献
あとがき
大八洲開拓農業協同組合事務所・集落所在一略図
ミルク工房もりや
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